坂口記念館は、平成11年11月24日に坂口謹一郎博士の鵜ノ木の屋敷を「香り高き楽縫庵と酒づくりの里」坂口記念館としてオープンした。館内には、酒杜り館、楽縫庵、博士が育てた200種以上の雪椿がある。宴会用の木製テーブルと高座椅子(30席)を用意しておりますので、宴会、会合などにもご利用ください。また、坂口博士にゆかりのあるお酒【御酒(うさき)】を販売しています。御酒は、1935年に坂口博士が沖縄の酒屋を回って採取した黒麹菌を東京大学で凍結乾燥保存されていたものを、1998年に60年振りに復活させた「幻の泡盛」です。是非、ご賞味ください。
坂口家は大肝煎を務めた家であったが、博士の祖父がすすめた「高田製油社」事業で失敗し屋敷も人手に渡った。博士は病により高田中学校から順天中学校に転校し、第一高等学校を経て、大正8(1919)年東京大学農科に入り、卒業後大学に残り、ぶとう酒酵母OC2号を選び出す等酵母菌の研究で、応用微生物学で世界的に名声を博し、「酒博士」として知られる。東京大学農学部長、応用微生物研究所長を歴任し、退官後昭和42(1967)年に文化勲章を受章し、勲一等に叙せられた。世界の酒、日本の酒、愛酒楽酔等の著書を残し、また、「頸城村史」の題字も書かれた。平成6(1994)年逝去。享年97歳。