『日本城郭全集』には、雁ヶ音城は雁金城とも書き、または花ケ崎城とも呼ばれる、東頸城郡の最西北端に位置する標高156メートルの山です。本丸跡は東西10メートル、南北25メートル、眼下に塔ヶ池(現在の大池、小池)、高田平野、越後山等が眺望できます。
南北朝時代、直峰城(安塚町)の出城として越後足利軍の侵入を防御する目的で築城されました。軍事的施設は貧弱なので、見張城としての役割しか持っていなかったと思われます。
『中頸城郡誌』、『柿崎町史』等によると、上杉謙信時代は佐々右衛門宗連、飯川杢之進の居城とのことです。ところが佐々右衛門宗連は天正8(1580)年、上杉景勝の嫌疑を受け、古志郡土合に蟄居中病死したとのことです。(花ヶ前盛明氏)
近年、地元の雁金城跡保存会が保存整備を行い、かつ、8月の謙信公祭に合わせ狼煙上げを行うようになりました。狼煙上げは、春日山城を中心に、近くは小野・顕法寺・虫川・岡・直峰・大間・池舟・白看板・箕冠・焼山城をはじめとして19城にのぼる盛大な行事となりました。